診療案内

前立腺センター

前立腺センターについて

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前立腺センター


1  前立腺癌診断部門

PSA検査などで前立腺癌が疑われる患者さんを選別し、MRIによる画像診断と系統的前立腺針生検による組織診断を行います。MRIは放射線部、前立腺針生検は泌尿器科病棟で行います。癌と診断された患者さんには、前立腺疾患センター外来において泌尿器科医と放射線治療科医が共同で診療に当たります。早期癌の場合は、手術療法を選択された場合には泌尿器科病棟に入院のうえ手術を、放射線治療を選択された場合には外来または入院での放射線治療を行います。進行癌であった場合はホルモン治療などを行います。

 

2 前立腺癌治療部門

a) 早期前立腺癌

患者さんの期待余命が10年以上(75歳以下)の場合は、手術あるいは放射線治療が適応となります。手術はdaVinciというロボットを用いてロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術を行っています。放射線治療は外照射(IMRT、サイバーナイフ)と内照射(高線量率と低線量率密封小線源治療)など様々な方法で行っています。前立腺がんの治療技術は日進月歩で発展しており、いずれの治療法でも治療成績は非常に良くなっています。しかし、そのためにかえって治療の選択が難しくなっています。患者さんには泌尿器科医と放射線治療科医の両方の意見を聞いていただいた上で、ご自身の希望をふまえて治療法を決定していただきます。

非常に早期で悪性度の低い前立腺がんの場合 は、すぐに治療は行わずしばらく経過をみるという選択肢(監視療法)もあります。監視療法を選択された場合は、定期的に検査を受けていただき癌が進行してこないかどうか厳重に経過をみる必要があります。

b) 進行前立腺癌

進行癌の場合は手術や放射線治療といった根治を目指す治療は適応とはなりません。治療の目標は延命になります。前立腺がんはホルモン治療が非常によく効くという特徴があり、進行癌であってもホルモン治療を行うことで比較的長い期間、癌の進行を抑えることが可能です。ホルモン治療が効かなくなった場合は抗がん剤治療を行います。 

 

3 排尿機能部門

泌尿器科外来において排尿機能検査を施行し、正確な排尿機能評価に基づき治療法を選択します。排尿障害(前立腺肥大症、神経因性膀胱)や尿失禁に対する薬物療法は外来通院で行います。腹圧性尿失禁に対してTOT/TVT手術、前立腺がん術後の尿失禁に対して人工尿道括約筋植込み術、前立腺肥大症に対して経尿道的前立腺レーザー核出術を行っており、これら手術は入院で行います。