腎移植

腎移植の流れ
レシピエント(腎臓の提供を受ける方)

腎移植手術について

移植手術時の手術創
移植手術時の手術創

レシピエントとドナーの手術は隣どうしの部屋で行われます。通常、レシピエントとドナーはほぼ同時刻に入室し、ドナーの腎摘出を行っている間にレシピエントは新しい腎臓を植えるスペースを作ります。新しい腎臓は、左右(ほとんどの場合、右側)どちらかの下腹部(腸骨窩)を約20cm程度切開し移植されます。

手術は、約4~5時間程度かかります。通常、レシピエントとドナーがほぼ同時に手術室へ入ります。ただし、術前の検査によっては手術の入室時間が変更になる場合があります。

また、腹膜透析をされている方の場合は、移植手術と同時に腹膜透析カテーテルを抜去しますが、全身状態により移植手術後状態が落ち着いてから腹膜透析カテーテルを抜去する手術を行うこともあります。

手術後の経過

急性期(手術直後)

手術後は、まず集中治療室または病棟の個室に入ります。全身状態を常に監視しながら治療を行います。そのため、患者さんの体にはいろいろな監視機器の配線がつながっています。これらの機器からのモニター音や、時に異常を知らせる警報音がなり、決して静かではありません。集中治療室には医師、看護師、技師などが常時出入りします。

ほとんどの場合、生体腎移植では移植後すぐに尿が出ます。極めてまれですが、尿が出ない場合は一時的に透析を行います。

また、献腎移植ではほとんどの場合で移植後すぐには尿が出ません。この場合にも透析を行います。長い方では、3ヶ月ほど透析を続ける場合もありますし、残念なことに腎臓が機能しない場合もあります。

移植手術後は、感染症や拒絶反応、血管などのつなぎ目の問題などの合併症が起こる可能性があります。それに対してはその都度、対処していきます。

亜急性期(手術後2、3日~1週間)

身体に付いている機器や点滴も少なくなっていきます。移植後に透析を行っている場合、尿の排泄が十分になれば透析を中止していきます。

回復期(手術後1週間~退院まで)

移植後は臓器が機能している限り免疫抑制薬を服用し続けなければなりません。薬の種類、量、期間などは副作用の有無や出現状況と、移植された腎臓の状態によってその都度、細かく決めていきます。

この時期は退院に向けての準備期間です。免疫抑制薬や内服する薬については名前、作用、副作用を覚え、間違いのないように服用できるようにします。また、退院後の日常生活の注意事項についても覚えていく時期となります。退院後に自己管理出来るよう、入院中に勉強して覚えてもらうことになります。

退院後

退院後の日常生活の活動度については、術後1ヶ月頃から散歩などの軽い運動から始め、適宜運動量を増やしていきます。移植された腎臓が本来の部位より体表に近いため、外部からの衝撃を受けやすくなっているので、日常生活上、注意が必要です。

外来通院と定期検査入院

外来通院は、最初は週に1回、状態が安定すれば2週間に1回の割合で、3ヶ月目以降は月1回、定期的に外来受診していただきます。その都度、移植臓器の機能、免疫抑制療法の効果ならびに副作用の有無や程度を調べます。その結果により、以後の治療方針を決定します。

定期検査入院は、移植後2~3ヶ月目と1年後に2泊3日で腎生検を行います。その後は、移植腎の状態をみながら検査をしていきます。また、腎移植後は免疫抑制状態のため、健常者に比べると発癌率が高くなります。そのため、年1回の定期的ながん検診を受けていただきます。

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